中野渡しほ
困難な問題を抱える女性への支援に関する法律が4月から実施となりました。これまで売春防止法により行ってきた女性の保護更生では、現在の様々な問題を抱える女性の支援につながりにくいことから新法が施行されました。新法に基づき道が策定した基本計画に従って支援に取り組む北海道立女性相談支援センターを、先日、道議会公明党全員で視察をさせていただきました。職員の方々と意見交換もさせていただきましたので、以下、伺ってまいります。
センターでの一時保護の部屋を拝見いたしました。布団がある状態でスペースが埋まっているような、狭いと感じるような部屋でありました。テレビはあるのですが、エアコンに関しては全ての居室に設置されているわけではありませんでした。心身を休めるような環境面での配慮が必要と感じました。
利用者の環境整備の在り方について、道としてどのように考えているのか伺います。
和田 子ども家庭支援課長
医療的ケア児の現状と取組についてでございますが、道では、医療的ケア児に関する状況調査を、札幌市を除く道内市町村を対象として実施しており、ここ3年の4月1日現在の在宅の医療的ケアを要する20歳未満の方は、令和2年度が371名、令和3年度が378名、令和4年度が408名となっております。
また、御家族からの声として、家族が緊急時などに預け先がない、家族以外に預けられるところがないなどの切実な声が寄せられていることから、道では、短期入所等サービスを提供する事業所を充実するため、市町村に財政措置を働きかけるほか、御家族の抱える様々な課題を把握し、必要な対応につなげていくため、医療的ケア児等コーディネーターの養成、障がい保健福祉圏域における協議の場の設置などを進めてきたところでございます。
中野渡しほ
先ほど、施設等の暑さ対策に係る支援について国に要望をいただくということを御報告いただきましたが、この委員会で児童福祉施設のエアコンについても国に要望していく旨の御答弁をいただきまして、感謝申し上げたいと思います。この道立女性相談支援センターには、心身ともに手厚い配慮を必要とする妊婦さんや、子ども達も駆け込んでくる場所であります。このセンターもそれと同等の重要性を持っていると御認識いただき、しっかり設置を進めていただくよう求めたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
利用者から最もよく聞かれる不満がスマホを使わせてもらえないという声でございます。セキュリティー強化のため、外部との通信を遮断する規定と伺っておりますけれども、DVの被害などの理由により入所が必要なケースであっても、スマホが使えないことにより利用をためらうことがあれば、より困難な状況に陥る可能性もあります。時代の変化に応じた機能や若い世代の感覚に寄り添った対応も必要なのではないかと考えます。センターの利用を希望していても、条件などにより利用が難しいケースなどについて、どのような支援体制が必要なのか、関係機関による協議や情報共有が必要と考えますが道の考えを伺います。また、センターでは、このたびの制度改正を踏まえ、これまでより多種多様な困り事を持った女性の支援に当たっていかなければなりませんが、今後どのように取り組んでいくのか伺います。
和田 子ども家庭支援課長
関係機関との連携等についてでございますが、センターでは御本人はもとより、全ての利用者の安全が脅かされることのないよう、一時保護等の入所の際にはスマートフォン等の通信機器の利用制限などを設けていますが、これを理由に入所をためらう方もおりますことから、仮に制限しない場合に起こり得る危険等を丁寧に説明し、理解を求めているところでございます。一方で、いわゆる困難女性支援法の施行により、DVに限らず多様で困難な問題を抱えた女性に対しまして、一時保護等を提供していく必要がありますことから、個々の状況に応じ、関係機関、団体と連携した受入体制を図っていくほか、他県等における有効な取組事例などについて適宜情報収集に努めてまいります。また、利用者の立場に寄り添い、様々な困り事に適切に対応するため、今後、国で示される予定の研修カリキュラムを活用し、センター職員や女性相談支援員の専門知識の習得や資質の向上に取り組んでまいります。
中野渡しほ
スマートフォンの利用については、厳格な制限をしてこられたということでございますけれども、関係機関や団体と連携して受入体制を図っていく、そして他県等における取組事例など、情報収集をしていただけるとのことでございます。困難な問題を抱える女性の皆さんの声に寄り添った大切な一歩であると考えます。ぜひよろしくお願いいたします。
最後に伺います。新法の基本理念は、「女性の抱える問題が多様化するとともに複合化し、そのために複雑化していることを踏まえ、困難な問題を抱える女性が、それぞれの意思が尊重されながら、抱えている問題及びその背景、心身の状況等に応じた最適な支援を受けられるようにすることにより、その福祉が増進されるよう、その発見、相談、心身の健康の回復のための援助、自立して生活するための援助等の多様な支援を包括的に提供する体制を整備すること」とあるわけでございます。これに基づいて今後どのように取り組んでいくのか伺います。
今後の取組についてでございますが、いわゆる困難女性支援法に基づき、先般策定いたしました、北海道困難な問題を抱える女性への支援等に関する基本計画では、市町村や民間団体との連携の下、困難な問題を抱える女性への支援を適切かつ円滑に行うため、新たに支援調整会議を設置するほか、身近な地域での支援を強化する観点から全市町村に女性相談支援員を配置することなどを目標としております。 道では、近く設置予定の困難女性支援に係る専門部会等の場で有識者の皆様等に御意見を伺いながら、本計画の着実な実施に努め、DVに限らず、生活困窮や孤独、孤立などといった多様化、複合化した問題を抱える女性に対し、それぞれの御事情に応じた支援策を確実に届けることができるよう、女性相談支援センターを中心に、関係機関、団体との連携をより一層密にし、女性の人権が尊重され、安心してかつ自立して暮らすことができる社会の実現を目指してまいります。
中野渡しほ
ありがとうございます。今後は、重要なことは何かというとセンターをどのように広報していくかであると考えております。困難な問題を抱える女性や周囲の方々が、これなら対象になる、相談してみよう、相談を勧めよう、と思えるような広報をしていくことが重要でありますし、そしてこの北海道から困難な女性をなくそうという機運を醸成するような広報を、ぜひお願いしたいと思います。