(令和6年8月7日)
子ども政策調査特別委員会会議録

中野渡しほ
私からは、難聴児支援センターについて、お伺いします。難聴児が身近な地域で、適切な相談支援や療育を受けられることを目指し、先般、札幌医科大学耳鼻咽喉科教授と意見交換をさせていただきました。広域な本道における、難聴児の人工内耳や補聴器の調整、言語療法や手話など、子どもたちが個々に必要としていることに適切に対応できる中核的機能である難聴児支援センターの設置が重要と認識をいたしました。全国においては、先天性難聴と言われるお子さんは1000人に1から2人の割合と言われております。そこで、以下、伺います。まず、北海道における難聴児の人数と、難聴のお子さんや御家族への支援の状況や、課題について伺います。

和田 子ども家庭支援課長
北海道における難聴児の現状、課題についてでございますが、毎年度、道で実施しております難聴児の実態調査では、札幌市を除く難聴児の人数は、令和3年度は529人、4年度は524人、5年度は512人となっております。
 なお、身体障害者手帳が交付されている難聴児と交付対象とならない軽度・中等度の難聴児の割合は各年度とも、それぞれ約50%であります。
 道では、聴覚に障がいのある子どもとその家族が、身近な地域において、適切な支援を受けることができるよう、道立聾学校と連携し、難聴児への療育や保護者への相談支援、市町村子ども発達支援センター等の職員を対象とした研修を実施しておりますほか、軽度、中等度難聴児への補聴器購入等助成や新生児聴覚検査を行う市町村への支援を行っているところです。
 小児期の難聴は、言語の発達、獲得の遅れにつながることから、何よりも早期に発見し、適切な療育等へつなげることが重要であると認識しております。

中野渡しほ
道内に難聴児が500人以上いるということで、また、早期発見、療育が課題でもありますが、まずは重要なのだという認識もお示しいただきましたが、小児期の難聴は、コミュニケーションの形成、情緒、社会性の発達にも影響を与えるため、私も、難聴の早期発見はとても重要と考えております。道では難聴児の早期発見、治療や療育についてどのような効果を見込み、取組を進めているのか伺います。

和田 子ども家庭支援課長
早期発見の取組や効果についてでございますが、難聴児への支援は、早期に発見され、難聴程度に応じて補聴器や人工内耳を装用し、発達の段階に応じた適切な療育により、「ことば」だけではなく、子どもの諸能力が最大限に発達し、自立した社会生活がしやすくなることにつながる効果があるものと認識しております。
 道では、難聴の早期発見のため、道医師会等と協定を締結し、新生児の聴覚検査の円滑な実施と受診結果を早期に市町村が把握できるよう、医療機関から市町村へ速やかに検査結果を報告する体制を整備するとともに、市町村に対して、新生児の聴覚検査に係る公費負担の実施を働きかけ、令和6年4月1日現在で178市町村が実施しております。さらに、異常の発見から早期療育につながるよう、「お子さんの「きこえ」の手引き」を策定し、市町村や医療機関等へ配布するなど、早期に要支援児を必要な医療や療育へつなげる取組を行っております。

中野渡しほ
様々な取組がなされているとのことでございますけれども、国では検査体制を強化する取組として、新生児聴覚検査の初回検査及び確認検査に使用する機器について、自動聴性脳幹反応検査、いわゆる自動ABRで実施することが望ましいとされております。道内において新生児聴覚検査を実施している産科医療機関等の検査機器導入状況について伺います。

中村 子ども政策企画課子ども成育支援担当課長
新生児聴覚検査の精度向上についてでありますが、新生児聴覚検査を行う産科医療機関等において、検査に用いる機器は、自動ABRとOAEの2種類があり、内耳機能を検査するOAEでは異常とならない事例が、脳幹反応を検査する自動ABRにおいては異常として再検査となる場合もありますことから、国では自動ABRで実施することが望ましいとされているところです。 道では、これまで、検査を実施している医療機関へ自動ABRの導入を働きかけてきたところであり、令和6年4月1日現在、約8割の医療機関が自動ABRによる検査を実施しておりまして、今後も医療機関に対し、国の基本方針を周知し、自動ABR導入について推奨してまいります。

中野渡しほ
ぜひ、この自動ABR導入拡大をよろしくお願いいたします。全国的には、難聴児の支援を行う難聴児支援センターが設置されておりますが、どのような施設で、全国に何か所設置されているのか伺います。

和田 子ども家庭支援課長
難聴児支援センターについてでございますが、国では、聴覚障害児への早期からの切れ目のない支援等のため、福祉部局と教育部局の連携の下、コーディネーター等の専門人材を配置し、難聴児とその保護者への支援や関係機関、団体等との連携などを行う聴覚障害児支援の中核機能の整備を推進しており、こうした支援の拠点として設置しているものと認識しております。 令和6年3月に国で取りまとめた「難聴児支援に係る中核機能の質の向上に関する調査研究事業報告書」によりますと、地域における中心的な役割をする機関等を設置しているのは、19都府県であるところでございます。

中野渡しほ
19都府県が設置をして支援を進めているとのことでございます。難聴児への支援について、道でも様々な取組を行っているようでございますが、難聴児への支援は、保健、医療、福祉、教育の各分野の関連機関での連携によって、新生児期から学齢期までの一貫した支援を行うことが必要であります。北海道でも中核的機能を持つ難聴児支援センターの設置を求める声が強くなっております。道としての認識を伺うとともに、難聴児支援について今後どのように取り組むのか伺います。

野澤 保健福祉部子ども応援社会推進監
今後の難聴児支援についてでございますが、難聴児への支援につきましては、成長や発達に大きく影響するため、できるだけ早期に気づき、療育や教育につなげることが重要だと考えております。 令和6年度からの「第1期ほっかいどう障がい福祉プラン」では、難聴児の早期発見、早期療育推進のための基本方針に基づく難聴児支援計画も盛り込まれており、難聴児支援のための中核的機能の確保の取組を進めることとしているところでございます。 道といたしましては、今後、医療、教育、福祉等の関係機関の方々から御意見をいただきながら中核的機能の整備を進め、難聴児やその御家族が、身近な地域において適切な相談支援及び療育を受けることができるよう、難聴児支援のための体制づくりを進めてまいります。
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