(令和6年11月7日)
子ども政策調査特別委員会会議録

中野渡しほ

一時保護所は、虐待を受けた場合などに子どもたちの安全を確保するためや心身に問題が見られる場合に、今後の養育に向けた生活状況等を調べるために、一定期間、保護を行っているわけでございますが、今般、国が、一時保護施設の設備及び運営に関する基準を制定しておりますけれども、その背景やこの国の新たな基準についての道の認識、そして道独自の基準についての考え方について伺います。

野邊 子ども家庭支援課虐待防止対策担当課長
条例制定の背景等についてでありますが、これまで、一時保護施設については、児童養護施設の設備、運営基準を準用するとされてきましたが、一時保護される子どもの状況に応じた個別ケアや子どもの権利擁護等を推進し、一時保護の質が担保されるよう児童福祉法が改正され、都道府県においては、内閣府令で定める基準に従い、または同基準を参酌し、一時保護施設の設備、運営について条例で定めることとされたものです。基準府令は、一時保護中の児童が安心して過ごせるよう、権利擁護や個別的ケアの推進を目的としており、本基準に基づき運営されることで、子どもたちにより手厚い対応が可能となるものと考えております。 このため、道の基準については、国が定める従うべき基準と参酌すべき基準のいずれについても、基準府令のとおり規定することとし、加えて、胆振東部地震など、これまでの自然災害等を踏まえ、施設の安全対策の充実を図る観点から、自然災害を想定した非常災害対策の実施について、道独自の基準として盛り込むことを予定しております。

中野渡しほ

道として、胆振東部地震を含めた自然災害、そういった過去にあったことを踏まえた形で盛り込んだということが分かりましたけれども、素案からはちょっと読み取れなかったのですが、私、かねてから児童福祉施設における熱中症対策についてお伺いをしております。それに対して御答弁いただいていたのは、特に乳幼児や障がいのある子どもは、身体に異変が起きても気づくことが難しく、自分自身の体調の変化を訴えられないことがある。このため、利用する施設における空調や換気等による室温調整などの環境整備のほか、個々の特性や発達段階に応じた熱中症対策が大変重要という認識を示されております。その上で、施設を利用する子どもたちの生命と健康を守るため、熱中症対策に万全を期していくという御答弁をいただいておりますけれども、道として、これについてはどのように進めていくのか、所見を伺います。

野邊 子ども家庭支援課虐待防止対策担当課長
一時保護所の熱中症対策についてでありますが、児童相談所においては、増改修工事等を通じて、順次、一時保護施設のエアコン設置を進めているところであり、引き続き、熱中症弱者である子どもたちが、施設内で安心して生活できるよう、空調や換気等による室温管理や小まめな水分補給のほか、周囲の大人による健康状態の確認など、個々の特性や発達段階に応じた熱中症対策に取り組んでまいります。

中野渡しほ

ぜひ、よろしくお願いいたします。一時保護所に来る子どもたちというのは、様々な困難を抱えております。一時保護所という見知らぬ場所、大人、たくさんの子どもの中に入ることは、大変な不安であります。安心して過ごせるようになるためには、生活のあらゆる面で心身の十分な配慮を要します。中には多感な中高生もいるわけで、どのような対応が行われているのか伺います。

野邊 子ども家庭支援課虐待防止対策担当課長
子どもたちへの対応等についてでありますが、一時保護は、子どもをその養育環境から一時的に離すものであり、養育環境の変化により、大きな不安を伴うものであることから、一時保護所では、子どもの安全を確保するとともに、子どもの尊厳を大切にし、子どもの思いや不安を十分傾聴することや、日課があるような見通しのある生活を通して安心感を与えられるようなケアを行っているところです。
 また、一時保護された背景が、子ども一人一人異なることも念頭に、子どもの年齢や発達の程度、特性などに応じた個別的なケアにも努めております。
 さらに、暴力や暴言を受けていた子どもやコミュニケーションに難しさのある子どもが、一時保護中に混乱して暴れてしまい、それを落ち着かせる必要がある場合など、身体接触が必要な場合には、できるだけ同性の職員が複数で対応するなど、子どもの被害歴や特性に配慮したケアに努めております。

中野渡しほ

特に中高生の場合は、同性の方が担当しながら細やかな配慮、関わりをしていくことが大切だと思っております。
 一時保護の現状でいいますと緊急性や危険性の高い虐待ケースにすぐに対応できるように部屋を確保しておかなければならないという現状があります。そのため、心配なリスクがあるなとそのように感じても一時保護以外の居場所で様子を見ていくという場合があります。できることだったら、その辺りでも保護ができるように本当はしていきたいところでありますけれども、一旦、場合によっては、一時保護施設がいっぱいになってしまったときには、里親に見ていただきながら空きがあったら、また一時保護施設を使うというそんな流れをたどってこられる子どもたちもいます。環境の変化が転々とされると子どもたちにとっては大きな負担になるわけです。そういう意味では国が進めているユニット化、個室化、これも、もちろん大変重要であります。それに加えて都市部では、今、虐待件数は年々増えている状況にあるわけです。また、深刻な場合も分かりにくいケースも増えてきております。そういう意味では、その増設ということも状況次第ではしっかりと進めていっていただきたいと思います。そのような背景も含めて、今後どのように取り組んでいくのか伺います。

野澤 保健福祉部子ども応援社会推進監
今後についてでございますが、子どもの安全確保とアセスメントの役割を担う一時保護は、児童相談所の要となる重要な機能でございまして、常にその機能の向上、充実が求められますとともに、定期的に第三者評価を受け、改善を図らなければならない旨、基準府令において規定されているところです。 また、子どもにとっては、一時保護は不安の大きい状況でありますとともに、福祉的支援と初めて出会う場となることも少なくないことから、子どもに安心感をもたらし、丁寧なケアを行っていくため、一時保護に関わる現場の職員や関係機関職員に対して、条例の趣旨や設備運営基準等が周知徹底されますよう取り組むほか、子どもの権利擁護に係る意識をさらに高め、子どもたち一人一人の状況に応じた個別支援の充実が図られますよう体制や環境の整備に努めてまいります。
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