(令和7年5月14日)
子ども政策調査特別委員会会議録

質問内容/答弁内容
中野渡しほ
5歳児健診について伺います。北海道においても1歳6か月児健診、3歳児健診の後の療育先は、いっぱいになっている地域が多い状況の中、道でも5歳児健診が実施されております。子どもたちが小学校に希望を持って明るい気持ちで入学できるよう、健診に関わる課題をいち早く低減、解消を目指していかなければと思います。そこで以下伺います。 まず、現在把握されている実施市町村数について、さらに全国に比べてどのような状況であるのかも併せて伺います。また、道としての見解についても伺います。
片山 子ども政策局長
実施市町村数等についてでございますが、国の資料によりますと、令和6年度に、国の補助事業を活用して5歳児健診を実施している道内の市町村数は、179市町村中48市町村、全国は1741市町村中222市町村でありまして、健診の実施率は道が27%、全国が13%となっております。5歳前後は、言語の理解能力や社会性が高まり、発達障がい等、個々の発達の特性が認知されやすい時期でありますことから、母子保健法により市町村に実施が義務づけられている1歳6か月児健診及び3歳児健診に加え、発達の特性を早期に把握し、適切な支援につなげるため5歳児に対して健診を行うことが重要と考えております。
中野渡しほ
全国よりも実施が少しずつ進んでいる様子にありますけれども、健診医をはじめ心理士などの専門職員の確保が困難で、実施に至っていない市町村も多いと職員の方から課題も伺っておりますけれども、法によって義務づけられている以上、課題に対する対策を進め、北海道のどこに住んでいても同じ支援を受けられるよう、全道で実施をしていけるよう道としての支援を求めていきたいと思います。 また、就学後、教室、クラスでの支援も考えますと、実際に5歳児健診を受けた子どもの数も把握していくことが必要であります。受診人数も把握していくよう指摘をさせていただきます。そして、子どもの就学に何かしらの不安を感じている保護者が、5歳児健診を受けたいと思えることも重要であります。そこで伺いますが、健診を実施している市町村では、保護者がどのような導きや流れによって健診を受けるに至ったのか、また、どのような健診結果が見受けられたのか、把握されている状況を伺うとともに、道としての見解も伺います。
片山 子ども政策局長
健診に至る経路等についてでございますが、5歳児健診を実施している市町村では、対象年齢の子どもが通園する保育所等の保育士から保護者へ受診を勧奨してもらうことで円滑な受診へつなげるなど、様々な取組がなされているものと承知をしております。健診後、発達障がい等を踏まえた対応が必要であると判定された子どもや保護者の方々に対しては、市町村保健師等による個別の相談対応や、医療機関の受診勧奨、子ども発達支援センターでの助言のほか、通園する施設等への情報提供、情報共有などにより必要な支援につながっているものと考えております。
中野渡しほ
健診後、対応が必要であると判定された子どもについて答弁をいただきましたけれども、5歳児健診後の支援としては、幼稚園や保育園など集団生活体験は十分あるわけですから、個別支援が求められることが多くなるわけです。学校では椅子に座って授業を受ける時間が増えていきます。例えば行動面の支援、言語療法や社会性の面などの支援体制を手厚くすることが必要になると考えられるわけですが、実際にそれがどのような状況であるかを把握した上で、進めていかなければなりません。そういう意味では、健診後の結果というのも把握をして、その実態に見合った体制をつくっていただきたいとお願いをいたします。 では、現状、健診後就学まで、親、子どもそれぞれに対して、どのようなフォロー先で、どのような支援がなされているのか伺います。また、その成果や課題等について、道の所見を伺います。
片山 子ども政策局長
健診後の対応についてでございますが、継続した支援が必要と判定された保護者と子どもに対しましては、市町村が設置をします、こども家庭センターや児童発達支援センター等において、保健師や福祉関係者等により、おのおのの子どもの発達の特性に応じた支援が実施されますとともに、医師や保健師など様々な職種によるカンファレンス等で多角的な視点からの支援や対応方針が検討され、就学前までの必要な支援につなげることができるものと考えております。道では、市町村や関係機関の職員を対象に多機関連携による支援をテーマとした研修会を実施しておりますが、身近な地域で保護者と子どもを支えるためには、保健、医療、福祉、教育等、各分野の関係者間のさらなる連携強化と地域におけるフォローアップ体制の着実な整備が必要と認識しております。
中野渡しほ
健診後に困惑をしてしまっている親の声を代弁した形で伺いたいと思います。健診後、専門の医療機関に子どもを診てもらい、就学後に子どもが困らないよう少しでもできることを頑張ろうと、親が専門医のところに電話予約をしようとしますと、指定どおりの日時に何度電話しても話し中である、ようやくつながっても埋まっているという声が方々から聞こえております。受診まで数か月待ちが当たり前のようなこの現状を、道はどのように対応していくのか伺います。また、児童精神科医が全国的にも不足している状況の中で、道としてこれまでの協議会等の場でどのような議論がなされていたのか伺います。そして今後、児童やその保護者に対する支援にどのように取り組んでいくのか伺います。
中村 子ども家庭支援課長
支援機関等への相談についてでありますが、道内においても、全国と同様、児童精神科医等の確保が難しい中、医療機関での診断に時間を要している状況にあると認識しており、北海道発達支援推進協議会等からは、診断の有無によらず地域において早期に療育が行われる支援体制の充実が重要であるとの御意見をいただいたところです。 道では、支援を要する子どもやその御家族に対し、北海道発達障害者支援センターによる個別相談対応のほか、お子さんの特性に応じ児童発達支援事業所等への支援につなげるとともに、旭川子ども総合療育センター等の専門職を市町村子ども発達支援センターに派遣し、実践的な支援の手法等について指導、助言を行うなど、切れ目のない支援体制の充実に取り組んでいるところです。 道といたしましては、教育庁と連携しながら、関係職員向けの研修会等で支援機関の活用について周知を図るなど、市町村と連携し、障がいのある子どもたちやその保護者に寄り添い、孤立することなく必要な支援を受けられるよう取り組んでまいります。

中野渡しほ
現状を伺いましたが、次の2点について、道としての見解を再確認させていただきますが、1点目は、広域で専門人材も少ない本道の状況において、子どもに対する親の理解と子どもの成長を図るには、5歳児健診後、就学までの期間では短いのではないかとの現場の声があります。道の所見を伺います。2点目は、5歳児健診が発達的な課題を見つける場であるかのような情報ばかりが広がると、健診をちゅうちょする方も増えてしまう可能性があります。道の所見を伺うとともに、親や園、社会にどのように広報していくのか伺います。

片山 子ども政策局長
5歳児健診についてでございますが、国の研究事業で取りまとめられたマニュアルでは、5歳児健診は個人の成長や発達に加え、集団における社会的な発達の状況の把握が特有の目的とされており、道としましても、3歳児健診の後も発達に関する相談等による切れ目のない支援が行われていることに加え、就学前よりも早い段階で健診を行うことは、支援が必要な子どもと保護者に早期介入を可能とするとともに、就学時に特別な教育的配慮が必要な子どもを把握し、子どもの円滑な就学に資するものと考えてございます。 道といたしましては、5歳児健診が子どもの特性の評価や必要な支援に結びつけることばかりではなく、身体発育状況や運動機能、感覚器等の状態の確認、社会的ルールや、基本的生活習慣、育児に関する指導を通じて、子どもの健康の保持増進が図られることなどについても十分に理解が得られるよう丁寧に周知をしてまいります。

中野渡しほ
親子にとって健診はむしろ受診後の手厚い体制が、大事であると考えております。5歳児健診後に間を置かずに支援をするためには、フォロー先を一緒に見つけたり、見つかるまでの間、関係機関が支援をしていく必要があると考えます。5歳児健診対応の保健師や心理士の配置を増やし、相談対応、個別療法、検査などを初診前にアセスメントを進め、専門医につなげることが、子どもにとって時間的に有益であると考えるわけですが、5歳児健診における市町村の機能強化について所見を伺います。

片山 子ども政策局長
今後の地域支援についてでございますが、国では、令和5年度に5歳児健診を実施する市町村に対し、補助制度を創設したところであり、本年度からは、地域におけるフォローアップ体制の整備に向けて市町村が実施する研修についても補助対象としたところであります。
 道としては、引き続き、市町村に対し、健診の意義やフォローアップ体制構築の重要性等を周知しながら、健診実施を働きかけていくことが重要と考えており、早急に道内市町村の実施状況調査の結果を取りまとめ、把握した課題を関係団体とも情報共有しますとともに、健診に係わる専門職の確保等についても議論するほか、多職種が連携した支援を行っている市町村の好事例を紹介する研修会等を開催するなど、引き続き、市町村におけるフォローアップ体制の構築を支援してまいります。

中野渡しほ
子どもと一緒にいる時間が多い家族支援という視点も重要であります。ペアレントトレーニングが有効であると考えます。ペアレントトレーニングについて、道内における実施状況について伺うとともに、道の所見を伺います。

片山 子ども政策局長
ペアレントトレーニング等についてでありますが、このトレーニングは、子どもへの肯定的な働きかけなど、保護者等の関わり方や、子どもの適切な行動の促進などを学ぶためのプログラムでありまして、市町村では、児童発達支援センター等において、子の褒め方など、具体的な養育スキルを学ぶ機会を設けるなど、親子関係の構築に向けた指導が行われているところです。
 道では、発達障がいのある子どもを持つ親が、同じ立場の親の話に耳を傾け、感じている不安や日々の子育てにおける迷いなどに寄り添うことができるよう、発達障がいのある子どもを持つ親を対象に、ペアレントメンターの養成研修を実施しているところであり、今後とも保護者や御家族のニーズに応じた支援が行えますよう、養成研修会を開催し、必要な人材育成に努めてまいります。

中野渡しほ
最後に伺います。5歳児から就学までの期間は、その後の子どもたちの成長を助長する上でも、また不登校対策としても非常に重要であります。5歳児健診について、政府は今年度から補助金を引き上げたと承知しております。どのような予算であるのか伺うとともに、道として今後どのように取り組んでいくのか伺います。

野澤 保健福祉部子ども応援社会推進監
今後の取組についてでございますが、国では、令和5年度から健康診査実施支援事業を開始し、言語の理解能力や社会性が高まる時期を迎える5歳児健診を実施する市町村への財政支援を行ってきたところでありまして、本年度からは、市町村への補助単価を増額いたしましたほか、新たに健診に従事する医師への研修事業やフォローアップ等を行う保健師や心理士等の医療従事者の研修事業なども補助対象とするなど、事業の充実を図ったところでございます。 道といたしましては、これまで市町村に対し、健診実施の働きかけや連携体制構築に向けた支援を行ってきたところでございまして、今後とも、医療、福祉、教育など関係機関の連携の下、特別な配慮を必要とする子どもとその保護者が孤立することなく、身近な地域で支援が受けられますよう取り組んでまいります。
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